玉永寺通信 2002.1 第20号

巻頭言 「共に生きる」

 恒例の「2001年さようならと感謝の集い」が十二月九日に開催されました。
 この写真は、お年寄りと子供たちが、いっしょに工作をしている様子です。
 玉永寺は富山市郊外ののんびりした田園地帯にありますが、こどもたちは携帯の防犯ブザーを持たされています。不審な人に連れ去られそうになったり、話しかけられたりしたときに鳴らすように言われています。危険なことは確かですが、他人を信用できないという、本当に寂しい時代になってしまったと思います。他人を思いやること、手助けすることではなく、他人を疑うことをこどもたちに教えなければならないのですから。
 お年寄りとこどもたちが、助け合いながら一緒に工作している情景を見ていて、ホッしました。
 あらゆる衆生を摂めて捨てないというのが、阿弥陀仏の慈悲です。寺はその慈悲をあらわしている場所なのだなと、思いました。  (正穂)



いつもいつも 仏さまへの 初詣で ありたい


元旦を迎えると歳が新(あら)たまり、
心身共にすがすがしい気分になるのは確かである。

一年は三百六十五日、一生は数十年である。
「昨日(きのう)また、かくてありけり。今日(きょう)もまた、かくてありなん。
このいのち、何をあくせく明日(あす)をのみ思いわずらう」と、
島崎藤村は問いをなげかけている。

来し方、数年を思うに、一日として同じ日があったであろうか。
一度かぎりの人生だということは、くりかえすことのできない、
一日一日を過ごしてきたことである。
今日は前代未聞の一日である。
明日はいまだかつて出遇ったことのない、私の生涯はじめての朝を迎える。
朝、仏前での礼拝は、事実として初詣であったのである。
                
                真宗大谷派難波別院「いのちのことば」




住職便り 石川正生

●2002年を迎えました。二十世紀は戦争の時代だったといわれ、二十一世紀は戦争のない平和な時代を願いましたが、悲しいかなアメリカ合衆国で起こった同時多発テロがきっかけとなり、アフガニスタンを中心に悲惨な戦争になりました。一日も早く平和が訪れることが願われます。それとともに、昨年、新しい世紀を迎えるにあたって、蓮如物語を書かれた作家、五木寛之氏が、人間の考えが方向転換しないかぎり、「二十一世紀は闇の時代」と言われたことに、改めて考えされられています。

●自分中心でしか考えることのできない自分、自分たちの民族中心にしか国を考えることのできない世界観を、厳しく照らし出して、その闇の部分を見せてくださるのがお念仏の教えでありましょう。
「煩悩具足の凡夫 火宅無常の世界は よろずのこと みなもって そらごとたわごと まことあることなきに ただ念仏のみぞ まことにおわします」と申された親鸞聖人のお言葉を、かみしめながらいただきましょう。

●三年四ヶ月、本山で参務として宗務を勤め、任期満了で帰寺いたしました。長い間勤務ができましたのも、御門徒の皆様の支えがあったからと感謝しています。ありがとうございました。本山では全国各地の別院、教務所、海外開教地区にある別院を訪問し、十年後に迎える親鸞聖人七百五十回御遠忌法要、本山の両堂等の御修復について方針を決めるため、意見を聞いてきました。その提言を集約してこの六月の宗参両議会で具体的な計画が決まります。現在までの準備については同朋新聞に報告されていますので、お読みください。

●先日、報恩講にお参りし、御修復について説明していたところ、上山の経験のない若い方が、何百億円もかかるのなら、思い切って現代風に新築したらどうかといわれました。そのような考え方もあるかと思いますが、現にある両堂は将来重要文化財になることは間違いありません。しかも、今の金額で木材、運搬費、人件費などを換算すると、六千億円かかると言われています。想像もつかない金額ですし、今日の宗門には再建の力がないと思います。
 そのような意味から、今の両堂を大切に御修復いたし、それと共に先輩たちが何を願って膨大な資材を使って両堂を再建されたのかを話し合い、真宗門徒としての信心生活を回復するご縁となることを願っています。

●今年の六月には玉永寺御依頼額が決まってくると思います。その折りは説明会を開きたいと考えています。
 すでに今のうちに少しでも積み立てておきたいと瓦懇志をご配慮くださった方もあります。有り難いことです。

 
 
●十一月二十八日ご満さんを勤め、玉永寺同朋会の方と親鸞聖人の御生涯を偲びました。三代目覚如上人がお書きくださった「御伝鈔」をいただいて、親鸞聖人のご一生を子や孫に伝えるのが、真宗門徒の親としての大切な仕事であったと言われています。その日、本山では約八千名の同朋がお参りされたと報道していました。この真宗門徒の生活が、歴史の流れの中に消えないことを願っています。

●十二月九日、玉永寺子供会が小出地区老人クラブの皆さんを招いて「二〇〇一年さようならと感謝の集い」を開きました。こどもたちのピアノ発表、ゲーム、工作など老人クラブの皆さんと一つになって楽しい時間を過ごしました。

 
●新しい年を迎え、玉永寺通信は若院が編集することになりました。新しい感覚で御門徒の皆さんとつながりを深めていってくれることを期待しています。今年もどうか、よろしくお願いします。合掌。

玉永寺年中行事
 修正会    一月一日
 春の彼岸   三月二〇日
 佛教婦人会  五月下旬
 永代祠堂経  六月上旬
 お盆暁天講座 八月十五日・十六日
 秋の彼岸   九月二三日
 報恩講   十月二十日二一日
 ご満さん   十一月二八日
 玉永寺同朋の会 毎月二八日
二八日講